紫苑 「はっ・・・光さん・・・もう・・離れて・・・んくっ・・・」
Lumie`re (リュミエール)デビューライブの夜、身体は極限近くまで疲れているというのに、ふたりはアドレナリンが出まくっていてとても眠れる状態ではなかった。怪我をしている紫苑も声を使い切った光も酒を飲むわけにもいかず、リビングで見るともなしに流れてくるミュージックビデオに視線を向け寛いでいた。
ハーブティーを飲んでいる紫苑の足の間で、そのソファーを背もたれにしてあぐらをかいていた光が、突然くるりと振り返り膝立ちになって紫苑を見上げた。
光 「なぁ、紫苑。セックスせーへん?」
紫苑 「ぶはっ!」
突然の光からのストレートなお誘いに、紫苑は驚いて飲みかけていたハーブティーを吹き出した。
紫苑 「うわぁ、すみません。」
吹き出したハーブティーは光の顔面を直撃していた。
『顔射っぽい・・エロっ。』
疲れているせいなのか、ライブのために暫くお預けだったせいなのか、紫苑も発情していないわけはない。ただ、光の身体を考えて我慢をしていたのだ。それなのに、その努力を知ってか知らずか、珍しく光から誘ってきたのである。いつも平常心の紫苑もさすがに虚を突かれないわけがなかった。
光 「ええよ。ハーブティーやし、お肌つるつるになりそうやん。」
光はそう言って舌なめずりをすると、長袖Tシャツの袖で顔をぬぐった。まるで猫が顔を洗う様な仕草に、紫苑はたまらずその両手首をつかんで光のほほを舐めた。
紫苑 「そんなエロい顔して誘っちゃって。ちゃんと責任とってくださいよ?」
光 「おう。紫苑は足が痛いんやから、そこ座っとって。今日は俺がする。」
光は立ち上がると紫苑の足の間に片膝で立ち、両手で紫苑の両ほほを包んで唇を重ねる。薄い唇と舌で啄むように食む可愛らしい口づけに、紫苑は少しじれったくも感じたが「俺がする」という光に身をゆだねてみようと思った。
光の白く細い指先は紫苑の頬から首筋をなで下ろし胸元で円を描くと、同じラインを今度は唇でなぞっていく。
光の唇が徐々に降りてゆき、紫苑のそこに到達する頃にはすでに熱を帯びて勃ち上がっていた。
光 「紫苑・・・?気持ちええ?」
紫苑 「はい。気持ちいいですよ。ふふっ。でもちょっとくすぐったいかな。」
紫苑のペニスを右手で握りながら舌でぺろぺろと舐め上げる光だが、どこかたどたどしくくすぐられているようで焦れる。
紫苑 「光さん、舌だして。」
光は、あかんべーをするように舌を出した。紫苑は左手の人差し指と中指の腹でその舌を少し強めになぞる。
紫苑 「舌先に力入れて押し返してみて。・・・そう、上手。」
光が何度か指を舌で押し返していると、唾液があふれてきた。
紫苑 「うん。そのまま俺のに絡めて。」
紫苑は光の口のなかに指を押し入れたまま、自分のものに導いた。
光は紫苑のペニスに舌を沿わせながら口内に迎え入れる。唾液とその先端からあふれる液体が混じり合い卑猥な音をたてた。
くちゅくちゅくちゅ・・・。
光がそれを咥えたまま頭を上下させるたびに、柔らかい髪が紫苑の内腿をくすぐる。
紫苑は自分のものが光の口から出入りしている様子を上から見下ろしながら、熱を帯びるスピードが加速していくのを感じていた。
紫苑 「んんっ・・光さん・・・ふぅ・・・いつからそんなにエッチになったの?」
光 「んなぁ・・・紫苑のせいやろ?」
じゅぷんっと口から離してそう言うとまた、硬く反り返ったペニスを舐めながら目線を上げる光の表情は恍惚としていて、紫苑の鼓動はドクンドクンと大きく跳ねた。
『やばい・・・この眺め、めっちゃクるんですけど・・・。』
いつもは光を攻め啼かしている紫苑だが、今夜ばかりは押され気味だ。
そんな紫苑の心内を感じとったのか、光は握る手と咥えた唇に回転を加えて上下運動のスピードを上げた。
紫苑 「んんっ・・・あっ・・・光さん・・・そんなにしたら・・・。」
下腹に熱が集まり、紫苑はたまらず光の頭部を両手で押さえたが、その動きは止まらない。紫苑の腰が思わず揺れる。
紫苑 「はっ・・・光さん・・・もう・・離れて・・出るっ・・んくっ・・・」
光はその瞬間、紫苑の腰を両手で抱え込み、喉の奥を大きく開いて熱い精を受け止めた。
紫苑 「はぁ・・はぁ・・・光さん?・・・吐き出して。」
肩で息をしながら紫苑は光の口元に手のひらを差し出したが、光は潤んだ薄茶色の瞳で紫苑を見つめ微笑むと、喉仏をコクンっと上下させた。
光 「飲んじゃった。」
紫苑 「・・・はぁ、まったく。・・続きはベッドで・・・覚悟はいいですね?」
紫苑は光の唇を親指の腹でなぞり口づけた。
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