2ntブログ

プロフィール

響瑠

Author:響瑠
ここに書かれている日記は
<妄想>です。
実在する地名・人名・団体名が登場しても、それは偶然ですので、まったく関係ありません。
また、ここに記されている内容はオリジナルですので
著作権は作者にあります。勝手に使用しないでくださいね。
【18禁表現を含みます】


カレンダー

03 | 2024/04 | 05
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 - - - -

最新記事


カテゴリ


メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:


Lumie`re (リュミエール)のデビューライブは大成功だった。

集まった約3,000人の観客は舞台裏のバタバタを知らない。
急遽、オープニングアクターを務めた雅樹と達也のユニットも注目を集め話題になった。
ライブ直後からネット上では「Lumie`re (リュミエール)」がトレンド入りを果たし、あっという間に拡散されていった。
翌日から莉音は問い合わせや各界からのオファーの対応に追われながらも、的確に動いている。どうやら神宮司グループの跡取りは、莉音になりそうだ。

ライブの一週間後、Lumie`re (リュミエール)のメンバーは改めて打ち上げをすべく、いつものように湊の家に集まっていた。

全員 「かんぱーい!!」
晴樹 「ほんま、無事にライブ出来てよかったな。」
紫苑 「家の事で、ご迷惑をおかけしてすみませんでした。」
湊  「紫苑くんのせいやないやんか。それはそれや。そっちもどうにかなったみたいで良かったな。」
紫苑 「はい。ありがとうございます。」
晴樹 「ふたりが間に合わん思った時はもう、覚悟決めたけどな。」
章仁 「祥くんとハルさんのあんな真面目な顔初めてみたよ。」
晴樹 「おいっ!いつも真面目やろ?」

章仁の軽口にみんなが笑い、晴樹が章仁を軽く小突くとすかさず湊が章仁を抱え込む。
ライブ当日の緊迫状況から解放されたメンバーの顔は穏やかだ。

湊  「そやけど、イヤモニからももの声が聞こえた時はびっくりしたわ。」
晴樹 「最後の悪あがきでセッションしとったら、ぎりぎり滑り込みやんか?役者やな思ってにやけたわ。」
光  「俺かて、必死やったんやで。やっと到着したらライブ始まっとって、誰が歌うんや?ってちょっとパニクったわ。」
湊  「あほか。歌うんはももしかおらんやろ。もちろんベースも紫苑くんしかおらん。」
紫苑 「間に合って、本当に良かったです。」
光  「紫苑のお陰やで。」

ライブ会場へ向かう光と紫苑を乗せたバイクが豪雨地帯に突入したとき、光は何かに驚き急ブレーキをかけ、わずかにハンドル操作を誤った。タイヤが横滑りを始めた瞬間、紫苑はすかさず後ろから光を抱え込み体重を移動させ、事なきを得た。
しかしその後、バイクのエンジンが止まってしまったのだ。
光のスマホは楽屋に置いたまま、紫苑の携帯は零王に奪われたままでどこにも連絡のつけようがなく、ふたりはバイクをおしてスタンドを目指した。足を怪我している紫苑と小柄な光にエンジンが止まってしまったバイクをおすのはかなりの労力が必要だった。

紫苑 「いや、あれは・・・。」

紫苑は咄嗟にバイクを立て直そうとしたとき、なにか不思議な力を感じていた。

あれはきっと、栗林さんだった。光さんを守るために・・・。

紫苑 「・・・偶然、内藤さんが通りかかってくれたお陰ですよ。」
光  「それもな。車で送ってもらえんかったら間に合わんかったしな。」
晴樹 「ああー!思い出してしまった。俺の不二子ちゃん。まだ戻らん」
章仁 「え?何?ふじこちゃんって?」
湊  「ハルのバイクの名前や。」
章仁 「バイクの名前!?バイクに名前つけてるの?信じられなーい。」

そしてまた、章仁の軽口にみんなが笑い、晴樹が章仁を軽く小突くとすかさず湊が章仁を抱え込む。
いつの間にか紫苑も、片側の口角を上げるだけでなく、目を細めて笑うようになっていた。
光はそんな紫苑を見て、すごく幸せな気持ちになる。

光  「なあ。ライブん時、虹でとったな?」
湊  「でとったな。」
章仁 「俺も見た。」
晴樹 「俺らの真っ正面やったから、お客さんは気づいとらんかったみたいやけどな。」
紫苑 「Lumie`re (リュミエール)デビューのお祝いみたいでしたね・・・。」

低い声でぼそりとつぶやく紫苑に全員の視線が集まった。

湊  「なんや、紫苑くんめっちゃロマンチストなんやな。」
紫苑 「えっ!?い、いや、その、なんていうか・・・」

紫苑はみんなの視線が自分に集まっていることに気づいて慌てた。

紫苑 「ここから、スタートなんだなって思ったんです。」
湊  「そうやな。まだ、はじめの一歩や。」
章仁 「うん。」
晴樹 「まだまだ、いろいろありそうやで。」
光  「いろいろ何でも、かかってこいや。」
全員 「あははは。」
晴樹 「なんだそれ?」
光  「まだ見ぬ景色。みんなで見に行こうって言うてんねん。」
湊  「そうやな。ほな、も一回乾杯しようや。」
晴樹 「Lumie`re (リュミエール)の虹色の未来に!」
全員 「かんぱーい!!」


Fin




※拍手&ランキングバナーをポチっとしていただけたら嬉しいです♪


小説(BL) ブログランキングへ
にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ
にほんブログ村



コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)