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響瑠

Author:響瑠
ここに書かれている日記は
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梨里香は目の前の莉薗を見つめて話しはじめた。
男達はその周りで、梨里香の言葉を聞き逃さないよう静かに聞いている。

梨里香「最初は、「零王様と呼べ」やなんて、実は俺様なんや。って思ったくらいやったんですけど、「君は神宮寺家の嫁になり、神宮寺家の子供を産むことが役目だ」って言われました。・・・まぁ、そんな感じの事は父から聞いてましたから驚きませんでしたけど・・・面と向かって結婚相手に言われると、なんや変な感じ言うか・・・。」
莉薗 「最初にそう言われても、すぐに帰らなかったのに、どうして今夜?」
梨里香「・・・家の事を考えると、やっぱりやめたって言うわけにもいかんし、少しの間でも一緒に生活していれば、打ち解けたり出来るんやないかって思っとったんです。でも・・・。」
莉薗 「今日言われたのね?子供を産むことが目的なんだから、バージンはいらないとか?」
梨里香「っ!?・・・はい。」

梨里香は少し驚いたように顔を上げた。

莉薗 「更に、今のうちに他の男と寝て、テクニックでも磨いて来いとでも言われたのかしら?」
梨里香「その、通りです。」
晴樹 「なっ、なんやねんそれ?自分の嫁になる相手に何言うてんねん。」
梨里香「セックスは子供をつくる為の手段やから、それ以上は何も望むなと・・・。今のうちに楽しんでおけば良い。・・・君が僕をその気にできなければ、子作りはできない言われました・・・。」
紫苑 「何考えてるんだ、あいつ?」
莉薗 「ちょと、ヤケになってるのかも・・・。」
紫苑 「ヤケ?」
莉薗 「ここの具合、あんまり良くないみたいなの。」

莉薗はそう言うと、親指で自分の左胸を軽く叩いた。

紫苑 「それにしても。」
莉薗 「うん。今まで良い子ちゃんだった分、鬱憤の矛先を梨里香ちゃんに向けてる可能性もあるわね。・・・梨里香ちゃんは何も悪くないのに。」

莉薗が小さくため息をつくと、今まで静かに会話を聞いていた湊が口を開いた。

湊  「この、神宮寺家と湊家の結婚は、何の意味があるんや?」
梨里香「・・・」
湊  「いったい何時代や?っちゅうくらいの政略結婚みたいやん?梨里香、ようOKしたな?」
梨里香「・・・うちがお母さんに出来る恩返しは、こんなことくらいしかないから・・・。」
湊  「お袋への恩返しってなんや?」
梨里香「・・・お兄ちゃんは知らんのやね?」
湊  「何のことや?」
梨里香「うちは、お母さんの子やないねん。」
湊  「はぁ!?ほんまかいな?」
梨里香「こんなこと嘘ついてどうすんの?・・・お姉ちゃんたちは知っとったで?」
湊  「・・・そうか。」

流石の湊も高1の梨里香にそれ以上聞くことも出来ず、言葉に詰まった。

莉薗 「そもそもビジネスの話で、湊家にも神宮寺家にもそれぞれ勝算があっての計画だと思うけど、そこに子供達を引っ張り出したのは、パパね。神宮寺家にとってはたいしたことじゃないけど、湊家にとってはちょっと無理があったんじゃないかしらね?」
梨里香「・・・。」
光  「梨里香ちゃん、ほんまは好きな人おるんやろ?」
梨里香「えっ?」
光  「それやのに、他の人と結婚しようなんて、良くない思うで?自分の為にな。」
莉薗 「そうね。梨里香ちゃんに好きな人がいるなら、遠慮なく言うけど、零王も好きな人いるみたいなのよ?」
梨里香「・・・はい。・・・見せつけられました。」
莉薗 「はぁ。・・・零王はそこまでしたのね。・・・病んでるわね。」
紫苑 「見せつけたって、何だ?」
莉薗 「馬鹿ね。そんなこと梨里香ちゃんに聞かないの。」

紫苑は少しムッとしたが、それ以上は聞かなかった。

莉薗 「だいたいわかったわ。OK。とりあえず策を考えるから、今夜はそろそろ寝ましょう。」
紫苑 「は?何、勝手に仕切ってんだよ。」
莉薗 「梨里香ちゃんだって疲れたでしょう?」
梨里香「はい・・・。」
光  「そうやな。今夜はゆっくり寝て、明日考えようや。」

梨里香はもちろんだが、メンバーも光と雅紀の事件があり、2日間のライブの後ということで疲労を隠すことも出来なかった。

莉薗 「さて、じゃぁ私はあの部屋で寝るわ。どうせパパの部屋は紫苑が使ってるんでしょ?」
紫苑 「ああ。」
莉薗 「梨里香ちゃんも一緒に寝る?」
梨里香「あっ、はい。」
紫苑 「駄目だっ!」

紫苑が珍しく慌てて梨里香を止めると、莉薗の耳元で囁いた。

紫苑 「お前、女も抱けるだろ?」
莉薗 「ふっ。・・・紫苑って意外と鋭いよね。」

莉薗は微笑むと、涼しい顔でリビングを出る。
結局、梨里香と湊、晴樹と彰仁、光と紫苑という組み合わせで部屋を使うことになった。




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