<光の部屋・深夜②>
紫苑は光を抱きしめほっとすると、ラブホテルで使用したのだろう、光の髪から微かに香る安物のシャンプーの香りが急に気になった。
自分以外の、光に好意を持つ人間がこの髪に・・・この肌に、触れたのかと思うと怒りに似た感情がこみ上げてきた。
紫苑は少し乱暴に光をベッドに押し倒し、驚いて身を固くした光のその細い手首を掴みベッドに押しつける。
光 「っ!?・・・紫苑?」
光は目を丸くして紫苑を見上げるが、紫苑は何も言わずその唇に口づける。
薄い唇を舌で何度もなぞり、歯列を割って深く差し込むと光の口腔内をくまなく舐める。
光は目を閉じてそれに応えるが、すぐに息が乱れ角度を変える度に吐息を漏らした。
紫苑は光の頬に、鼻先に、耳朶に、首筋に・・・キス落としながら、Tシャツをまくりあげ脱がせた。窓から差し込む月明かりに照らされ白く浮き上がる光の肌に指先で触れると、光はビクッと跳ねた。その指で光の胸や腹をゆっくりとなぞる。
光 「んっ・・・んんっ・・・・はぁ・・・んっ・・・・」
紫苑は自分の指の動きに合わせてビクビクっと身体を跳ねながら反応し、声を漏らす光を見つめ、その身体にそして心に自分を深く刻み込みたいと思った。
光の綺麗に浮き上がる鎖骨を舌で舐め、少し下に移動すると歯を立てた。
光 「痛っ・・・?・・・・・ふぁっ!・・・・んんっ・・・」
光が痛みに身体を固くすると、今度はその場所を優しく執拗に舐めた。そんなことを何度も繰り返し、光の体中に自分の標をつけていく。
光はその痛みと快楽の繰り返しに全身が粟立ち、紫苑の舌に、唇に、指先に、吐息に・・・心と身体全体で反応していた。
光 「あぁ・・・あぁ・・・しおんっ・・・あぁ・・・・なんや・・変・・・あぁ・・・」
紫苑は光のジーンズと下着を脱がせると、腰や内腿にも同じことを繰り返した。
光 「あっ・・はぁ・・・あんっ・・・あぁ・・・あかんっ・・・し・・おんっ・・」
光のビクンッビクンッと跳ねるペニスの先端からは透明の液体があふれ出て、キラキラと光っていた。
紫苑がそこに触れると、光は両足を踏ん張り腰を反らせ全身に力を入れた。
光 「んんんんんっ・・・・んぁぁ・・・・・・はぁはぁ・・はぁ・・はぁ・・」
光は両手で自分の口を塞いで、堪え切れない快感の声を押さえこんだ。
なんやこれ・・・俺、変になりそうや・・・
紫苑は容赦なく光を攻める。光の両足を大きく開くと、ビクビクと跳ねているペニスを口に含み、じゅぷじゅぷと音をたてながら舐めあげた。
光は、その強すぎる快感から逃れようと腰を捩るが、紫苑の両手でがっちりと押さえこまれびくともしない。
光 「はぁ・・んっ・・あんっ・・・あかんっ・・あかんて・・・しおんっ・・・」
光は鼻に抜ける甘い声で懇願するが、紫苑はそれをやめようとしないどころか更に手の動きを加えて刺激した。
光 「あかんっ・・あかんっ・・イくっ・・イっちゃうンッ・・・アぁ・・・んなっ・・・紫苑・・・しおんっ・・・あんっ・・・イクっ!・・・・あぁんっ!」
光は首をイヤイヤと大きく振り、両手の行き場を探して宙を何度も掴み、やっと紫苑の髪に摑まると堪え切れず、顎と腰を反らせ両足を突っ張って達した。
紫苑は、激しく乱れる光の反った白い首で上下する喉仏を見上げ、もう抑えることもできない光の絶頂を迎えた甘い快感の声を聴き、胸につかえていた嫉妬心をやっと手放した。
まだ、全身をビクビクと震わせ、肩で息をしている光を優しく抱きしめ、その耳元で囁いた。
紫苑 「光さん・・・疲れてるのにごめんね。・・・朝までこうしてるので、ゆっくり眠ってください。」
紫苑の声は、少し掠れていた。
光は紫苑の腕のなかで、もぞもぞと動くと紫苑の顔を覗き込む。
光 「エッチ・・・せんの?」
まだ乱れた息で上気した顔の光は、この上ないほどの美しい笑顔で紫苑を見つめた。
紫苑は大きなため息をついて、目を閉じた。
紫苑 「はぁ・・・。どうしてそういうこと言うかな・・・。」
光は紫苑が怒っているのかと思い、ビクっと首を竦め身体を固くした。
紫苑 「俺の中にある理性を総動員して我慢してるのに・・・。」
光 「な、なんで我慢することあるんや?」
紫苑 「あなたを・・・壊してしまいそうだから・・・今、あなたを抱いたら抑えききません。」
光 「・・・ええよ。・・・俺、紫苑とエッチしたい。」
まったく、この人は・・・どれだけ俺を煽れば気が済むんだ。
キスしただけで、頬を赤くするくせに、こんな時は大胆に誘ってくる。
紫苑 「後悔しても、知りませんよ?」
光 「後悔せん。紫苑やったら何されてもええっ・・・んんっ!?」
紫苑はもうこれ以上自分の欲情を抑え込むことができず、光の唇を強引に塞いだ。
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