<光の家・昼>
光 「なぁ、柚子~。あいつ、お前と同じ瞳の色してたで。親戚なん?」
光は自分のベッドにごろんと横になり子猫を抱き上げると、鼻先を擦りつけてキスをした。
光 「柚子かと思って、あいつにチューしてもうた。」
柚子 「にゃぁ~」
光はライブ翌日の朝、寝ぼけて紫苑にキスしてしまったことがどうにも恥ずかしくて、湊の家から逃げるように帰ってきた。
光 「あいつ・・・ええ音出すねん。あんな無愛想な顔してんのに、優しくて透き通った音出すんや。・・・亮太とは全然ちゃうのに。俺・・・気持ちよかったんや・・・。」
シルバーの毛に覆われた子猫は紫色の瞳で光を見つめて小首を傾げた。
光 「しばらくサポートしてくれるらしいけど、ほんまはLumie`re (リュミエール)に欲しいんや、あの音。スイートポテトのマンスリーライブ、これで道筋つけて飛ばな、後がないねん。たぶん、あいつ以上のベースはおらん。暁は上手いけど俺あんなん気持ちよく歌えんかったし。・・・なぁ、柚子どう思う?」
柚子 「にゃぁ」
光 「あいつ無表情で、何考えとるんかちっともわからん。メンバーにはなりとうないって・・・。あの湊でも落とせんかったんやで?どうしたらええんやろな?・・・欲しいなぁ、紫苑・・・。」
光が仰向けに寝ている自分の胸に柚子を乗せると、柚子はそのまま小さく丸くなった。
光 「・・・そやけど、なんでやろう?あいつといるとペース乱されてばかりや。大丈夫やろか俺・・・。」
光は紫苑の唇の感触を思い出し、慌てて手の甲で唇を擦る。
光 「俺の唇奪いやがって・・・まだ、2回目やったのに・・・」
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