<宗一郎の部屋・夜>
俺は佳苗が初めて夢精をした夜、自慰を教えようと試みたが
想像以上の抵抗にあって、かなりショックを受けていた。
色白で小柄な佳苗はどうみてもまだ子供で、下の毛もほとんど生えていない。
そんな彼女が、長い黒髪を振り乱し、泣き叫ぶのを強引に抑えつけて射精させた。
まるで、妹をレイプしているようで、自分が犯罪者にでもなった気分だ。
佳苗は頭では理解をしているようだが、
身体の反応と自分の気持ちがうまく連動しないといった感じだろうか?
そのため、射精するまで自分の手でペニスを刺激することは不可能と思えた。
それと・・・どうにも理解できないことが起きた。
射精したあと、佳苗は俺を「お兄ちゃん」と言った。
小さい頃から俺をお兄ちゃんと呼ぶのは望だけだった。
それに、あの表情は佳苗ではなかったように思える。
いったいどういうことなのだ?
俺は、混乱していた。
俺は、佳苗の自慰のことも含めて親父に相談してみようと思い立った。
どうせ、あの人は母さんの排卵日前後以外の夜はアトリエに籠りっきりだ。
起きているだろう。
あれから、親父は母さんを気遣いながらも後継ぎを生んでもらうために努力しているようだったが、
佳苗がいるからと母さんはあまり乗り気ではなかったらしい。
しかし、年頃になっても生理が始まらない佳苗を心配して、
佳苗が中学1年生の時に、病院に連れていくと騒ぎ出した。
そのため主治医が知り合いの婦人科医に、佳苗は妊娠できない身体であると診断書を書かせた。
佳苗は無卵子症ということになっているらしい。
まあ、当たらずもなんとやらだが。
母さんもそろそろ、子供を産める年齢としてはぎりぎりと思われるし、
花柳家もそういう意味ではかなり危機でもあるのだ。
花柳家の婿は、女の子が生まれない限り解放されることはない。まるで種馬のようだ。
親父もストレスがたまるだろうな。などと心配になる。
さてと、俺は腰をあげると、家の敷地内の離れたところにある親父のアトリエに向かった。
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