カーテンの隙間から洩れる太陽の光りが眩しくて、光はゆっくりと横を向いて瞼を開いた。
そこには、光が初めて心も身体も開いて預け、その全てを受けとめ応えてくれた紫苑の寝顔があった。その穏やかな寝顔を見て、光はずっと抱えていた重い荷物をやっと手放せたのだと実感する。
光 「しお・・ん。・・・愛・・してるで。」
光の声は少し掠れていた。
夕べ、何もわからなくなるほど激しく紫苑に抱かれ、身体の奥から溢れる快感に喘いだことを思い出し、頬を染める。
紫苑、愛してる。きっと、この気持ちが愛してるっていう気持ちなんやと思う。
紫苑 「光さん?」
光 「ん?・・・起こしてしもた?」
紫苑は瞼を閉じたまま手を伸ばすと光の腰を引き寄せ抱きしめた。鼻と鼻がくっつきそうな距離で、ゆっくりと瞼を開く。
紫苑 「もう一度言って。」
光 「なんや?」
紫苑 「さっきの、もう一度言って。」
光 「さっきのって、なんや?」
紫苑が光の頬を撫でながら、少し口角を上げた。
紫苑 「もう一度聞きたい。」
光 「ん?・・・んっ?・・・起きとったんか?」
紫苑 「・・・」
光 「愛し・・・て・・る?」
紫苑 「なんで、疑問形なんですか?」
光 「照れるやんか。」
光は少し抵抗してみるが、紫色の瞳でまっすぐに見つめられ抗えないと悟る。
光 「紫苑・・・愛してる。」
紫苑 「光さん。」
紫苑は光の上に覆いかぶさるようにして、唇を重ねた。何度もその薄い唇を食みながら舌を絡ませると、止まらなくなる。漏れる吐息を逃さぬように絶え間なく攻めながら、少し抵抗しようとする光の手を取ると指を絡めてベッドに押しつけた。
光 「しお・・んっ・・・んふっん・・・あかん・・・むりやって・・はんっ・・・」
紫苑 「光さんが可愛いから・・・止まらない・・・・」
紫苑は光の耳元で囁くと耳朶を食む。
光 「んんっ・・・ん・・・」
光の身体はすぐに夕べの快感を思い出して火照った。
耳朶を食んでいた紫苑の唇が、首筋をゆっくりと下へ降りて行くと呼吸が乱れてしまう。
紫苑は、絡めていた指をゆっくり離して左胸の突起を軽く弾いた。
光 「あっ。・・・んんぁ・・あかん・・・って・・・」
光の身体は、ビクっと跳ねる。
紫苑は構わず、今度は右胸の突起を舌先で転がした。
光 「ああっ・・・あんっ・・・ほんま・・・あかんって・・・あぁんっ・・・」
ビクンビクンと胸を反るように反応している光の様子を見ながら、左胸の突起を弄んでいた右手はゆっくりと脇腹をなぞって下へと進む。その手が下腹部に到着すると、そこは既に勃ちあがっていた。
紫苑 「もう、こんなになってますよ?」
光 「あっ・・しゃぁないやん・・・紫苑に触られたら・・そうなるやんか・・」
紫苑 「そんな可愛いことばかり言ってるから、・・・俺だって。」
紫苑は光の股間に自分のそれを押しつける。そこは光と同じように芯を持ち熱くなっていた。腰を使って布越しに擦りつけると、お互いのモノが触れ合う度に、ビクビクっと反応しているのを感じ合う。
紫苑 「光さんだって、もう止められないでしょ?」
紫苑は身体を起こすと、光のボクサーパンツを脱がせた。自分も素早く脱ぐと潤滑油を手に取り光のペニスを握り上下する。
光 「あっ・・あんんぁ・・・んぁ・・・あっ・あっ・・・」
紫苑 「光さん、気持ちいい?」
光 「んっ・・あんっ・・良すぎるんっ・・・なんや俺ん身体・・・変っ・・・」
更に潤滑油を手に撮ると、紫苑は二本のペニスを両手で一緒に握り、腰を動かした。
紫苑 「ふっん・・・光さんの・・身体・・壊したくないから・・今日は、ここで・・・感じてっ・・はっ・・」
光 「紫苑っ・・んぁ・・あっ・・んっ・・・感じるっ・・あぁ・・・」
くちゅくちゅくちゅっと言う水音が規則正しく聞こえる中、ふたりの乱れた吐息と声が響き渡る。
光 「あぁっ・・あっ・・あかんっ・・あぁ・・もう・・んぁ・・・」
紫苑 「はっ・・はぁ・・・んっ・・・俺もっ・・はぁ・・・・イキそっ・・・」
光 「あかんっあかんっ・・・んぁ・・あっ・・・あんっ・・イクっ・・・」
紫苑 「んんっ。」
ふたりの呼吸が、まるで音楽のように同じリズムを刻みながら、ほぼ同時に身体をバウンドしながら達した。
紫苑は乱れる息もそのままに、光に口づける。
紫苑 「・・光さん、愛してます。・・・もう、どこにも行かないで。」
光 「どこにも、行かん。・・・紫苑が嫌や言うたって・・・離れへん。」
紫苑 「もう、離しません。」
光が紫苑の首に両腕をまわして抱くと、お互いの鼓動を感じながら、暫く魂で会話をしているかのように、ひとつのシルエットを作っていた。
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