その日の夜、コウは僕の部屋に泊ることになりました。僕は自分のベッドで、コウはその下に布団を敷いて横になっています。もちろん麻衣さんは父さんのベッドルームです。
コウ 「ここ、リアルに瑞樹の部屋なんや~」
渚 「うん。でも高校生の時に1年間くらいしかいなかったから、あんまり実感ない。」
コウ 「そうなんや。そのときのままになってるんやな。」
渚 「うん。考えてみればこの大きな家に父さん一人暮らしって寂しいよね。」
コウ 「そうやな~、そやけど、麻衣がここに住んでもええん?」
渚 「・・・まぁ、もともとここに帰ってくる気はなかったし、父さんが幸せになってくれるならいいと思う。正直、複雑だけどね。」
コウ 「そうやろな~。まさかの展開やったな。親父さん、ここに俺らも一緒にとか言ってたな。」
渚 「それは無理だよね~」
コウ 「そうやな~絶対バレるわ。俺たちの関係。」
コウはそう言って、僕のベッドに入ってきました。小さなシングルベッドが軋みます。
渚 「コウ・・・ダメだよ・・・。」
コウ 「ちょっとだけ、ええやろ。」
そう言って横になり片手で腕枕をし、もう片手で僕の髪をかきあげました。
コウの唇がそっと近づいてきて僕の唇に触れると、ゆっくり啄むように何度も重ねては離れてと繰り返します。
渚 「ふぅん・・・はぁ・・・んっ・・・」
僕はコウのしっとりとした少し厚みのある唇にもっと触れたくて、舌を出すとコウはその舌にすいついて自分の口内に招き入れました。
その口づけは、徐々に深くなり、ふたりの呼吸も乱れてゆきます。
コウ 「・・・んはっ・・・あかんやろ・・・・」
渚 「・・・だって・・・コウが・・・・・・」
そしてまたコウは唇を重ねてきます。横向きで抱き合ったまま角度を変えて何度も舌を絡ませました。同時にコウは自分の股間を僕のそこに擦りつけてきます。
渚 「んっ・・・んなぁ・・・コウ・・・ダメ・・・だよぉ・・・はぁ・・」
コウ 「瑞樹・・・勃ってるやん。」
渚 「コウ・・・だって・・・」
コウ 「しゃーないやん・・・瑞樹・・・好きやで・・・」
大阪から戻ってきてから、ずっとお預けだった僕たち。寮では別々の部屋だったからどうにか我慢してきたけど、こんな近くに大好きなコウがいたら・・・僕だって我慢できないよ。僕はコウの首に両手をまわして更に深くキスをしました。
そして僕が布越しにコウのペニスをさすっていると、コウが僕のパジャマの中に手を入れてきてペニスを扱き始めます。
こんなの、とめられないよ。僕たちはそれぞれ自分でパジャマやパンツを脱ぎすてました。
向かいあってキスをしながら、お互いのペニスを扱きます。
布団を被ったままでしているという行為が、なんだかよけいに欲情を誘って、ふたりともすぐに息が上がってきました。
コウ 「瑞樹・・・ゴムあらへん?」
渚 「え?・・・昔のならそこに入ってると思うけど・・・使えるのかな?」
ベッドの枕元にある扉を開くとそこには、ここに住んでいた頃に入れてあったコンドームの箱がありました。コウは横になったままそれを取り出して開けると、中から小袋を取り出します。そしてお互いに装着しあいました。
コウ 「これやったら、布団なかで出しても飛び散らんやろ。」
渚 「うん・・・。」
そう言ってまたお互いのペニスを扱きあいます。
しばらくするとコウの右手が僕の腰にまわり、お尻の肉を揉み始めました。
コウ 「ふぅ・・・やっぱ、入れたいなぁ・・・」
渚 「え?」
コウ 「瑞樹、ちょっと背中向けてみて。」
コウはそう言うと僕の身体を倒して後ろから抱きしめました。
そしてコウの指が僕のお尻の丘を分け入って中央にある蕾に達します。
そこを指先で押したり撫でたりするので、僕の身体はその度にビクビクっと反応してしまいます。
コウ 「瑞樹も、ここにほしいやろ。」
渚 「・・・でも・・・」
コウ 「ええやん。お正月やし。両足揃えて膝を曲げてみ。」
僕が言われた通りにすると、コウは自分の指を舐めて唾液を含ませ、僕の蕾に押し入れました。
渚 「んんっ!・・・・」
コウ 「痛いか?・・・久しぶりやからな。」
コウはそう言って布団の中に潜ると、僕のお尻を両手で開いて舌で舐めてほぐします。
それだけで僕は、息が乱れ声を堪えるのも大変です。
渚 「ふぅ・・はんっ・・・はぁ・・・・んんっ・・・ふぁ・・・」
コウ 「大分ほぐれてきたみたいやな。」
コウは布団から顔を出すと、指をぐにっと中に入ってきました。そしてゆっくり出入りし、僕のいいところを刺激してきます。僕は思わず両手で自分の口元を塞ぎました。
渚 「んんんっう!・・・なぁ・・・・」
コウ 「瑞樹、気持ちいい?・・・そろそろ入れるで。」
コウは後ろから僕の中に、ぐいぐいっと入ってきました。潤滑油がないから、その摩擦がいつもより少し痛いけど、それはすぐに甘い快感に変わってゆきます。
コウは後ろから容赦なく突き上げ、片手で僕のペニスを扱きます。
1階の部屋では父さんと麻衣さんも、きっとこんなことをしているんだろうなって思うと、少し複雑な気持ちになりながらも、自分も、なんだかイケナイことをしているような気がして、余計に欲情していることに気づきました。
コウ 「なんや、瑞樹いつもより感じてるんちゃう?」
渚 「んっ・・・はぁ・・・だって・・・・はぁ・・・」
コウ 「俺もやけどな。」
そう言ってコウは腰の動きを速めました。
渚 「ンッ・・・んなぁ…・コウ・・・イっちゃうっ・・・」
コウ 「俺もイきそっ!・・・・・はぁはぁ・・はあ・・・んんっくっ!」
コウのものが僕の中で大きく波打ったのを感じて、僕も達しました。
渚 「翔くんにバレたら怒られるかなぁ?」
コウ 「バレへんやろ。それよりこのゴミ、どないしよ?」
渚 「え?」
コウ 「ここに捨てていけんやろ?お持ち帰り?」
渚 「んっ!お持ち帰りはちょっと・・・こっそり台所のゴミ箱に捨ててこようか?」
コウ 「今、下に行くんはまずいやろ。」
渚 「そ、そうだね・・・明日、考えよう。」
コウ 「そうやな。」
僕たちは、自分達の精液がたっぷり入った使用済みのコンドームの処理に困ってしまいました。お正月から、めちゃくちゃ間抜けだな・・・。
コウ 「瑞樹、好きやで。」
渚 「僕も、コウが好き。」
それでも僕たちはキスをして抱き合うと、あっと言う間に眠りに落ちてゆきました。
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