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響瑠

Author:響瑠
ここに書かれている日記は
<妄想>です。
実在する地名・人名・団体名が登場しても、それは偶然ですので、まったく関係ありません。
また、ここに記されている内容はオリジナルですので
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俺が車のエンジンをかけて自問自答している間に、姉貴の瑠璃子が走り寄ってきた。

姉  「内藤さん、今から東京に戻るのも大変でしょうから、今夜は近くの旅館に泊って行きませんか?」

瑠璃子は現在都内の大学に通っていて、間もなく卒業したらこちらに戻ってくる予定だそうだ。今日はたまたま旅館街の女将の会に出席していて、地元にいたということらしい。
女性目線で既に街の為に動いているってわけか。やるなぁ。
せっかくの申し出なので、お言葉に甘えて今夜は旅館に泊ることにした。
既に先方には連絡済みだそうだ。行動も早い。

瑠璃子が紹介してくれた旅館は、旅館街の中でも更に山奥にあって、ちょっとしたお忍び旅館のようだった。
中に入ると、若くて綺麗な女将が出迎えてくれた。
・・・ん?・・・男だな?
たぶん、気づく人はそうそういないと思うが、俺にはわかる。
へぇ~なるほど、それで瑠璃子がこの旅館を紹介したのかな。
女将が部屋まで案内してくれたが、後は自分達でするからと、部屋の前で早々に女将を返した。

女将 「では、食事の支度ができていますので、少し休まれましたら食堂までどうぞ。」

女将は、ニコリと口角を上げて上品に微笑むと戻って行った。
俺は先に宇宙を部屋に上がらせ、後手で引き戸を閉めると、宇宙の肩に手をかけて振り向かせ、抱きしめた。
もう、我慢が限界だった。ずっと宇宙を抱きしめたかったのだ。

宇宙 「!?・・・和樹・・さん?」
和樹 「宇宙。・・・ありがとう。」
宇宙 「え?」
和樹 「俺の手をとってくれて・・・。」
宇宙 「和樹さん・・・」
和樹 「宇宙がもし、実家に残るって言ったらと思ったら・・・怖かった。」

宇宙は、俺の背中に手をまわすと、ぎゅっと抱き返してきた。

宇宙 「僕も・・・怖かった。和樹さんに実家に残れって言われたらどうしようって・・。」
和樹 「ははっ・・・俺の選択肢にそれはなかったな。宇宙が決めることだから。」
宇宙 「うん。・・・僕、和樹さんと一緒にいて・・いいの?」

俺は、宇宙の両頬を手で包み込むと、唇を重ねた。

和樹 「あぁ、離さない。」

俺は宇宙の唇を貪った。宇宙もそれに応える。
何度も何度も角度を変えて唇を重ね合う度に、宇宙が吐息を漏らす。
ん~このまま押し倒したい。
俺がそう思った瞬間、宇宙が両手で俺の胸を押さえた。

宇宙 「んっはぁ・・和樹さん・・・これ以上・・だめ・・・」
和樹 「なんでだよ。」
宇宙 「我慢できなくなっちゃうから。食堂行かなきゃ。」

まったく、こんな時だけ冷静だな。まぁ、地元だしお姉ちゃんの手前もあるのだろう。
俺たちは少し落ち着いてから、食堂へ向かった。
食事をする場所も個室になっている。
落ち着いた雰囲気の中、俺たちは食事を楽しんだ。

部屋に戻ると大きめの布団が二枚並べて敷かれていた。
なんだか少し照れるな。
食事の後、女将が「お部屋のお風呂は24時間ご利用いただけます。」と言っていたが、よくよく見ると、窓の外に桧の露天風呂がある。これのことか?なんとも贅沢だな。
もちろん俺は、宇宙と一緒に入ることにした。
俺が宇宙の髪を洗ってあげたり、宇宙が俺の背中を流してくれたりしながらじゃれ合った。
桧の香りがする湯船にふたりで入ると、長い一日だったなとため息がでた。

和樹 「ふぅ~」
宇宙 「和樹さん?疲れた?」
和樹 「いや、今日は色々あったな。明日からもなんだか忙しくなりそうだと思って。」
宇宙 「僕、・・・楽園のアクターになれるかな・・・?」
和樹 「なれないよ。この間撮ったPVもお蔵入りだ。」
宇宙 「え?」
和樹 「こっちにおいで。」

俺は宇宙を後ろから抱きしめた。振り向かせると軽くキスをする。
まったく、変なところでドライだな。この期に及んでAV男優になる気なのか、こいつは。

和樹 「お父さんが政治家で、お姉さんもそれ目指してるんだ。お前のAVが流出してみろ。ふたりとも失脚することになる。そんなことさせたくないだろ?」
宇宙 「あ・・。」
和樹 「って、言うのは建前で、俺が嫌なの。」
宇宙 「えぇ?」
和樹 「お前のあんな顔、他の奴になんか見せたくない。悪いけど俺、自分は棚に上げても独占欲強いから覚悟して。」
宇宙 「和樹・・さん?」
和樹 「宇宙、好きだ。」
宇宙 「!?・・・和樹・・さん?」
和樹 「あ、こんなシチュエーションの告白ってダメだった?」

宇宙は振り返り、身体ごと俺に向かいあうと、自分から唇を重ねてきた。

宇宙 「嬉しい。僕も、和樹さんが好き。」

宇宙は、くりくりっとした大きな垂れ目で俺を見つめる。可愛い。
俺は自分の心の中に「愛しい」という感情を初めて見た気がした。
宇宙のぷっくりとした唇を啄み、舌を差し入れ口内を舐めるとお互いの唾液が絡み合って、ピチャピチャと音を立てる。
向かいあって抱き合う形で湯船につかっているふたりの間に、2本のペニスがむくむくと立ちあがってきた。
腰を引き寄せると、それがお湯の中で触れ合う。触れてはビクンっと離れ、また触れる。
俺は右手の中指を宇宙の背中からお尻の丘の間に滑り込ませ、蕾を撫でた。

宇宙 「んんっ・・あんっ・・そこ・・・ダメ・・・」
和樹 「なんで?」
宇宙 「だって・・・あぁ・・・・」
和樹 「お蒲団でしたい?」
宇宙 「うん。」

宇宙は俺を焦らすのが上手いな。
了解。そろそろ俺ものぼせそうだ。
上気した宇宙の頬は薄いピンク色に染まっていて、なんとも色っぽい。
そろって、お風呂を出ると浴衣に着替えた。



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