<夕方・車屋>
山の麓、というか山の中にその車屋はあった。
周りは木々しかなくて、飛び込みの客は絶対ありえないと思えた。
そしてそこに並ぶ車は高級車ばかりで、戦車のようなものまである・・・。
いったいここはどこだ?
涼「すみませ~ん」
声「はいはぁい。」
めっさ、可愛らしい声が聞こえて、どんな娘が出てくるかと思いきや、
顔を出したのは“ザ・オバハン”だった。
いまどき、あんなパーマどこであててくれるんだろな?
涼「あの、立花ですけど・・・」
おばはん「あぁ。今ね、うちの人ちょっと出ちゃってるのよ。車置いてって」
涼「え?いや、これないと山の上まで戻れないんで」
おばはん「そうね~バスももうないしね」
涼「じゃぁ、とりあえず動くのでまた後日・・・」
おばはん「駄目よ。電気系統でしょ?この間、立花のおじいさん言ってたもの。
山の途中で止まるわよ」
なんだか、占い師みたいなこと言うおばはんだなぁ。
涼「はぁ」
おばはん「今夜は泊って行きなさい」
涼「は!?いや、泊るといっても・・・」
おばはん「ほら、そこの小道入っていくとホテルがあるから。なんならご優待券をあげる」
涼「い、いやそんな。」
おばはん「わかった。じゃぁ、ご優待券じゃなくて、スイートルームのご招待券を奮発しちゃう!!
ご招待券ってことは、無料よ」
涼「いや、そういうことでは・・・」
車の中から様子を窺っていた俺は、こりゃだめだ。と笑いながら車を降りた。
隆哉「はははっ。今夜はもう、そこに泊るしかないんじゃん?」
おばはん「あら?・・・彼女じゃないの?」
隆哉「いやぁ~彼氏ですみません」
涼「おまっ!な・何言って・・・」
おばはん「あら、そうなの?じゃぁ、今夜はスイートルームでごゆっくりね」
と言って、本当にご招待券を手渡された。
ウインクつきで・・・
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